先日、事務所がある堺市中区の教育センターに、在宅に関わる様々な職種の方が集まって事例検討会を行いました。
テーマは「認知症のある方の一人暮らしをどう支えるか?」
堺市中区は人口約12万人、そのうち高齢者は2年前の統計で27.2%の約33,000人です。もちろん全ての方が独居で認知症を患っているとは限りません。ですが、4人に1人が高齢者と呼ばれる方々です。
実際に訪問に行くときも、認知症を患って一人暮らしをされている方は多数いらっしゃいます。その中でも買い物や洗濯、食事や排せつに問題がない方も多くいらっしゃいます…しかし出かけ先で迷われたり、調理ができなくなったりなど症状が進行する方も地域で生活しています。
認知症になれば施設に入ってもらわないと心配…と考えている家族様もいらっしゃいます。それが間違っているということではありませんが、一番真ん中にいる本人が「いつまでもここで暮らしたい」と望んだ時に、私たち在宅生活を支える人間には何ができるのか?をグループワークで話し合いました。
自身の職種から出る意見から、様々な考えや手法があるのだと感心する一方で、その視点はなかったなぁと考え直す機会となりました。
様々な方法や制度を提案される中で思ったのは、「すべてのサービスを整えないとダメ」ではなく、自宅で暮らしたいと願う人や家族の力、自助力や互助力がどうなのか?から考えていくことも重要だということです。自助、互助、共助、公助という4つの力をうまく利用して私たちは生活しています。自分達ができる力=自助、ボランティアや近所の方々などお互いを助け合う力=互助を考えていくことで、その人ができることを奪うことなく、家族や地域の方たちとの大切な時間を、少しでも大事なものにしてもらうことができます。
2025年の高齢者率増加に伴い、社会保障費の急増が予想されます。それに対して、地域包括ケアシステム=医療、介護、生活支援、すまい、予防を一体化で提供されるシステムを構築し、一人でも多くの人が住みやすい地域になるよう考えられているんです。私たち在宅療養や住みたい場所での生活を支える人間は、様々な視点を持ち、横のつながりを強めることが大切!!と、再認識できる検討会でした。
また参加したいっ!そのためにも、もっと経験と知識を身に着けたい!と考えたのでありました、とさ☺
引用:厚生労働省・地域ケアシステム より